個人で学習塾や習字、ピアノなどの教室を始める予定の皆さん。
「月謝の受け取り方法」
については、もう考えましたか?
これ地味に悩みますよ。
保護者の方々に毎月お支払い頂く必要がありますので、なるべく負担にならない・手間のかからない方法にしたいところですよね。
今回の記事では、個人事業主が月謝の受け取りをするのに可能な方法について、それぞれの方法の特徴やメリットデメリットを見ていきます。
お金のトラブルは事態が大きくなりがちで極力避けたいところですから、この記事で自分やターゲット層の方々に合った受け取り・お支払い方法を見つけていきましょう。
月謝の受け取り・回収方法
細かい方法も色々あるんですが、今回は個人事業主でも再現性が比較的高めの方法に絞りたいと思います。
(当ブログは「個人事業主の開業支援」が一つの目的ですので、初めから大きな会社や法人を立てる予定の方はどうぞ「名言・格言」カテゴリー辺りをご覧ください)
いや、読んで頂けるというのであれば僕としては一向に構わないんですよ。
むしろ超嬉しいです。
以下では5つの方法を取り挙げていきます。
それでは、順に見ていきましょう。
現金(手渡し・月謝袋)
現金を受け取る方法ですね。
受け取り手段としては
「手渡しで受け取る」
「月謝袋で受け取る」
このどちらかになるかと思います。
月謝袋じゃなくフツーの茶封筒でも代用できないことはありません。
ですが、月謝袋だと表面に月毎の領収印を押す欄が設けられているので、いつ受け取ったかの管理がし易くて便利です。
ただの茶封筒よりも体裁が整っていますし、現金で受け取る場合には使用しない手はないでしょう。
ここはケチる所じゃないでしょ。
というか、月謝袋ってそんな値段が張るものでもないですし。
(↑一言に集金袋といっても色んなものがあって、口部分にチャックやマジックテープが付いていて小銭が落ちないタイプや、見た目がカワイイ感じのもの等があって迷いますね)
最大のメリットは
「双方に手数料がかからない」
ということ。
他の方法だと、教室側または保護者側のどちらかに手数料がかかることになります。
しかも、毎月の支払いで都度発生する費用なだけに、トータルで見ると結構バカになりません。
そんな手数料が教室側・保護者側どちらにもかからないというのは、かなり大きなメリットです。
断腸の思いで月謝を安くしても全然お得感を感じないとか、メチャクチャ嫌じゃないですか?
ただ、現金で受け取る場合のデメリットもあります。
一番は「紛失リスク」。
保護者が直接持って来てくれるのなら心配ないのですが、多くの場合は子供経由での受け渡しになりますので、どうしても不安に感じる人もいるでしょう。
また、最近はキャッシュレス化で現金を持たない人も結構います。
わざわざ月謝のために、保護者の方に銀行までお金を下ろしに行ってもらうのは非常に申し訳なく感じますよね。
受け取る教室側としても、いつ誰から受け取ったかの把握や管理・会計業務などの手間がかかり、生徒数が多いとかなり煩雑で大変な作業となるでしょう。
最もアナログな手段なだけに、地域によってかなり賛否が分かれる方法と言えそうです。
僕はアナログ人間なので手渡しでも全く問題ありませんけどね。
(まだまだ生徒数も少なく、管理や会計業務の手間も大してかかりませんし…)
銀行振り込み
教室側が用意した銀行口座に、保護者の方が月謝を振り込む方法です。
振り込みに必要な振込先の情報は
「銀行名または銀行コード」
「支店名または支店コード」
「口座番号」
「口座名義(受取人名)」
なので、これらが書かれた紙を保護者の方に渡しておく必要があります。
無知を晒すようで何ですが、最初に知った時は
あれ?
コレでお金引き出せるんじゃ…?
とか思ったんですが、暗証番号が分からないからフツーに大丈夫なんですね。
(てっきり口座番号だけでも知られたらヤバいもんだと思ってました)
現金での支払いに比べ、子どもに大金を預ける必要が無く、自分で確実に支払った事が分かるので安心です。
また、自分で教室まで持っていくより銀行やコンビニのATMで支払う方が移動の手間がかからない場合もあるでしょう。
問題は
「振り込みの際に手数料がかかる」
ということ。
出ました、手数料!
教室と保護者とが同じ銀行を利用していたら割安ですが、もし別々の銀行で口座を持っている場合は、振込手数料がかなり割高になってしまいます。
都市・地方銀行に比べてネット銀行なら手数料は安めになりますが、保護者の方がネット銀行を利用しているとも限りません。
最悪パターンは
「教室と保護者の銀行が違う」
「保護者が都市・地方銀行」
これら2つが重なった時の手数料は
ハッキリ言って大分エグい。
普通に700円前後かかります。
たった一回の振り込みでですよ?
ほんとマジふざけんなって気持ち
何ともやるせない気分になりますね。
ですので、月謝の受け取りを銀行振込にする場合には、周辺地域の保護者がよく利用する銀行を事前にリサーチしておく必要があります。
または、複数の銀行口座を用意して、振込先の口座を選べるようにしておくのも良いでしょう。
(都市・地方銀行とネット銀行、それぞれ最低一つは用意しておくのがオススメです)
僕の塾では
北國銀行(地方銀行)
楽天銀行(ネット銀行)
から選べます。
口座引き落とし(口座振替)
口座引き落としで月謝を回収するには、集金代行(または決済代行)サービス業者と契約する必要があります。
契約後の流れは2通りあって
「口座振替依頼書を保護者に記入・提出してもらう」
「保護者にWeb口座振替の入力・申請をしてもらう」
保護者が上記どちらかの手続きを行うことで、毎月の月謝が銀行口座から自動で振り込まれ、わざわざ銀行窓口やATMで振り込みをする手間がかかりません。
保護者にとっては、最初に一度だけ手続きをすれば以降ずっと支払い作業をしなくて済むので、最も楽な方法と言えるでしょう。
教室側にとっても、集金業務が不要になって作業量を減らすことができます。
ただし、集金代行サービスは
タダではありません。
まぁそうですよね~。
利用するには、初期費用・月額費用・決済手数料・トランザクション手数料といった各種費用がかかってきます。
これらの費用は教室で負担することになりますから、ある程度の生徒数が見込める状態でない限り、個人事業主が用いる方法としてはオススメできません。
資金に余裕が出て、出費よりも業務削減を重視するようになってから検討すると良いでしょう。
クレジットカード決済
口座引き落としと同じく、集金代行サービス業者と契約する必要があります。
保護者が利用するクレジットカードから月謝の支払いができる方法です。
支払い(決済)の手段は3通りあって
「教室側が送るメール内のURL先から決済」
「教室のHP内にある専用ページから決済」
「教室に用意された専用端末から決済」
教室側が上記いずれかの手段を選び、保護者に決済の案内・説明をすることになります。
個人が経営する教室で導入してる所は珍しいかもしれませんね。
銀行への振り込みや引き落としのように、現金の管理や紛失リスクがないことが大きなメリットと言えるでしょう。
クレジットカードを利用している保護者としても、毎月の支払いでカードのポイントが貯まるのは嬉しいですね。
デメリットとしては、口座引き落としと同様に集金代行サービス業者を利用することから、各種費用がかかることが挙げられます。
さらに、専用端末による決済を行う場合には初期費用として端末代金が別途かかってくるので、利用を検討する際には注意して下さい。
コンビニ決済
既出の集金代行サービス業者、もしくは収納代行サービス業者と契約することで利用可能な方法です。
支払い(決済)の手段は2通りで
「教室側が渡す払込票を持ってレジにて支払い」
「教室側が送るメール内の振込用番号を端末機械に入力→発行された申込券を持ってレジにて支払い」
教室側で上記どちらかの手段を選び、保護者がコンビニへ行き支払いをします。
払込票で支払う方が動作が少なくて楽に見えますね。
払込票は、住民税や国民年金などの支払いに用いられるものと同じ形式なので、支払いに慣れている方も多いのではないでしょうか。
一方でメール内の振込用番号を使って支払う方は、払込票の管理・郵送の手間がかからないため、教室側にとっては大きなメリットです。
いずれにせよ、代行サービス業者を利用することには変わらないため、各種費用は当然かかってきます。
ただ、クレジットカード決済と比べて決済手数料は安めの傾向にあるようです。
最後に
というわけで、いかがでしたか?
色々な月謝の回収・支払い方法がある上、それぞれにメリットデメリットがありますので、どれにしようか迷ってしまいますね。
都市部か郊外か、はたまた田舎かによっても最適な方法は変わってくるでしょう。
手数料や手間がかかって、教室側か保護者側のどちらかが一方的に損するなんてことのないよう気を付けたいところです。
win-winの関係
が理想ですね。
この記事で、個人事業主を目指す方の悩みが一つでも解消されることを願っております。
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