なぜ学校では定期テストをするのか? ~メリット・デメリット~

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 昨日と一昨日の2日間にかけて、僕の塾から最も近い中学校で中間テストが行われました。
 他の都道府県、地域でも大体この時期に実施されたのではないでしょうか?

 学校によっては、中間とか期末といった定期テストを敢えて設けないというところもあるそうですね。
(石川県内でも一校だけ心当たりがあります。実力テストだけは行っているようですけど)

 ただ、異論があることは承知個人的な見解を言わせていただくと、定期的にテストを行うことは絶対必要だと思っています。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

一部の教育者や子ども達からはひんしゅくを買いそうですけど…。

「なんで定期テストなんてあるんだろう?」

と嘆き苦しんでいる子は、きっと少なくないはずです。

 ということで、今回は定期テストの意味について、メリットだけでなくデメリットも合わせて見ていきましょう。

「そんなこと知っても、やらなきゃいけないことには変わりないんだし…」

と、ただ受け身的にテストをさせられるのを良しとするか。
 それとも、メリット・デメリットを理解した上でより効果的にテストを受けるのを良しとするか、それはあなた次第です。

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定期テストを行うメリット

 細々としたものを除くと、定期テストを行う主な理由は大きく3つ考えられます。

 これらのメリットを十分に理解して、少しでもテストに対する苦手意識が薄れて前向きに勉強ができるようになれたら良いですね。

①理解度・習熟度を確認できる

 おそらくこれが一番パッと思いつくメリットじゃないかと思います。
 数か月に一度の頻度で、それまで習ってきた狭い範囲から出題されますから、正答・誤答を見れば単元内のどこで躓いているのかある程度ハッキリと把握できるはずです。

 特に英語数学では、前の単元・前の学年で習った内容が今後の単元でも必要になる場合が多いので、このように直近で習った単元内容を随時復習することは非常に重要ですね。

 以前の記事で取り挙げた「エビングハウスの忘却曲線」からも分かるように、人間は定期的に復習をしないとドンドン忘れていってしまいます

  定期テストは、学校側が設けた復習の一環と捉えることもできるでしょう。

 ただし、テスト自体はあくまで理解度や習熟度を「確認」するためのものであって、学力を直接的に高めるものではありません
健康診断のようなものですね。受診したからといって健康になるわけではないのと同じです)

 大切なのは、自分の現状の理解度・習熟度を確認した上で、足りない部分を復習すること。
 ですので、テストの後には必ず間違えた問題の分析・解き直し、類題を繰り返し解くなどの行動を忘れずに行うようにしましょう。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

定期テストには「要経過観察」とか「要精密検査」とかはありませんからね。

②勉強へのモチベを高められる

そんなバカなっ!?

――って思う子もいるでしょうけど、よく思い返してみて下さい。
 ちょっとはテストに向けて頑張ろうとしませんでした?

 たとえそんな風に思わなかったとしても、少しはテスト範囲を気にしたり、どんな問題が出るか考えたりしたのではないでしょうか?

 なぜか?
 それは、自分の学力が点数化されるからです。

 否が応でも他人と比べられる事への危機感
 負けたくない・勝ちたいという競争心

 そういった意識は大なり小なり誰にでも存在するもので、少なからず勉強を前向きな姿勢で取り組くきっかけになります
 つまり、モチベーションを高めるための一つの要因になるということです。

 テスト当日に全く勉強してないアピールする人もいますが、本当に意識していない人はそんな事しません。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

「俺マジ勉強してないわー(チラッチラッ)」って言う人、すごくイラっときますよね。

 全く意識しない・モチベーションが上がらないという人は、そもそも普段からコツコツと復習を行っているので、テストだからと特別に頑張ったり不安を感じたりしないというだけの話です。

 もちろん理想はそうなんですが、事実として普段は頑張ることの出来ない子が大多数であることは間違いありません。

 よって、定期的に範囲を指定したテストを設けることによって、意識的にせよ無意識的にせよ勉強へ取り組む姿勢が変わるのは良い傾向と言えるでしょう。

③ワークや課題が停滞しない

 テストまで残り2週間程の時期になると、学校からテスト範囲表が配布されます。
 テスト当日までに、各科目のワークを指定された範囲まで取り組んでおかなければいけません

 小学校では日々の宿題として取り組んでいる所が殆どですが、中学校・高校では科目や量が多くて宿題だけではカバーできないので、普段はワークにあまり手を付けられないことが多いです。

 それでも、先生は一応「毎日コツコツ進めるように」と言っていると思いますが、大半の生徒は順調に進められないでしょう。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

まぁ子ども達だって部活や宿題があって色々と大変ですから。

 そこで学校では、テストまで残り1週間程になると放課後の部活動を停止して、代わりにワーク等のテスト勉強時間を設けています。

 本来であれば、確かに先生が言う様にワークや課題は毎日コツコツと進めるのがベストです。
 しかし、現実問題それを実行できる生徒が少数である以上、こうやってテストを設けることによって強制的にワーク等を取り組む時間をつくるのは必要なことでしょう。

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定期テストを行うデメリット

 一方、じゃあデメリットは無いのかというと、勿論そんなことはありません

 そこで、続いては定期テストを行うことのデメリットについて順に見ていきましょう。

①成績に格差が生まれ、逆にモチベが低下する

 ここはホントに難しいところなんですが、メリット②で挙げたようにテストがあることでモチベーションが上がる子もいれば、逆に下がる子もいます

 この傾向が顕著なのは、現状で既に成績が悪い子や授業についていけてない子です。

 要するに、ちょっとテスト勉強をしても無駄(またはそう思っている)子と言えます。
あまりにも圧倒的過ぎる負け戦に、危機感も競争心も湧いてこないという感じですね)

 入学試験を設けてどれだけ学力の近い子を集めたクラスにしても、授業を進めていくにつれて徐々に理解度の差がでてきます
 入試がなく周辺地域から集まっただけの公立中学校であれば尚更でしょう。

 学校の先生は、できるだけ学力の低い子に合わせて丁寧に授業を行うケースが多いですが、それでも年間の学習内容・指導計画は決まっているので限界があります。

 どうしても授業についていけない子、成績が下がり続ける子が現れてしまうのは仕方が無いのかもしれません。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

まぁその為に個別指導塾があるんですけど、金銭面の問題で塾に通えないという家庭もありますから…。

 しかし、学校側もただ手をこまねいているだけではありません。
 英語や数学ではクラスをさらに学力別に分けて少人数授業を行ったり、放課後に補習や学習相談を行うなどの対策を講じています。

 また、自治体によっては公営の学習塾を開き、格安で授業を受けられる体制を整えている所もあるようです。

 国や自治体による働きかけで、少しでも勉強の悩みを抱える子が減ることに期待したいですね。

②先生の負担がメチャクチャ増える

 何かと不祥事が話題となって印象最悪の学校教職員。
 ただ、(別に擁護するわけではないですが)学校の先生も色々と大変なのは事実です。

 日々の授業計画を立て、学級通信などのお便りやプリント作り、放課後や休日には部活指導……。
 残業は当たり前という環境でありながら、どれだけ残業をしても残業代は一律で基本給のわずか4%ポッキリ!

 こんなこと言ったら何ですが、場所によっては完全にブラック企業ですよ。

 そんな中で、さらにテスト作成とテストの採点業務まで追加となっては、いくら地方公務員といっても流石に可哀そうじゃないですか?

 近年では部活指導を外部委託するようになってきましたが、それでも毎年5,000人もの精神疾患による休職が続く劣悪な職場環境

 だからといってテストをしなくていい理由にはなりませんが、教職員の負担を減らす政策がもっと積極的にとられると良いですね。

ゆうき塾長
ゆうき塾長

そうすれば、きっと不祥事も減ると思うけどなぁ。

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まとめ

 以上、学校で定期テストを実施するメリットデメリットを見てきましたが、いかがでしたか?

 短期的な理解度の確認ができて、日々のワークや課題を高いモチベーションで取り組めるようになることから、生徒的にはメリットが多いように見えましたね。

 ですが、それは生徒が授業に追いついていることが前提で、そうでない生徒にとっては逆効果になる危険があります。

 また、先生的には生徒達の為にもテストは必要だと思いつつも、いかんせん業務が増えることへの不安を隠せないところでしょう。

 生徒と先生、双方のメリットを最大限に活かすためには、国や自治体による何かしらの政策が必要不可欠です。

 そして、子ども達にはテストのメリットを十分に理解した上で、より効果的にテストを活用して日々の学習に役立ててもらえたらテストを作る先生としても冥利に尽きるというものですね。

 最後になりますが

ゆうき塾長
ゆうき塾長

やっぱりテスト大事!

(具体的なテスト勉強の仕方については以下↓の記事をご覧ください☆)

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