「石の上にも三年」
高齢者の割合が50%近くを占める、そんな過疎進行中の田舎町で学習塾を始めた際に、父親から言われた言葉です。
縁起でもない…と思いつつ、その後しばらく続く赤字経営に不安を感じる中、少なからず心の支えになっていたのも事実でした。
これが3年続くのか…?
と考えると、恐怖でも
ありましたけど…。
あの頃から早3年。
この過疎化が進む石川県穴水町で、今なお塾経営を続けています。
長かったような、短かったような、とにかく初めての経験ばかりでした。
月の収入が赤字から黒字に変わった時の安堵感。
面倒な仕訳作業の末、なぜか数値が合わず試行錯誤した確定申告の苦悩。
塾の存在を喜んでくれる保護者の皆様や、笑顔で通ってくれる子ども達に対する感謝の気持ち。
こちらが不要と言っているのを意に介さず、執拗に食い下がってくる集客関係の営業電話。
一度はまんまと引っかかったけど、翌年には無事撤退させることに成功した町内地図看板の掲載・集金。
良い経験なのかどうか
かな~り怪しいやつも
ありますが…。
【関連記事】
「田舎に開業した個人塾が損益分岐点を超えて赤字脱出するまでの軌跡」
「個人塾経営者の確定申告、主要な仕訳と勘定科目を解説かいせつぅ☆」
「町内地図看板詐欺?掲載の集金に注意!押し売り、ダメ。ゼッタイ!」
大手塾に勤めていた頃は、良くも悪くも塾という集団の一部として見られていましたが、独立してからは違います。
僕個人が評価され、僕個人を信用・信頼して通ってくれている。
そのことが何よりも有り難く、そして嬉しいです。
(まぁ大手塾に勤めることも、それはそれで違った楽しさ・やりがいがありましたので、どっちが良いとは一概には言えませんけどね)
上司次第かもですが、
僕はどっちも好きです。
上司次第かもですが。
大事なことなので2回(ry)
さて、感傷に耽るのはこのくらいにして、そろそろ本題に入りましょうか。
開業3年目の生徒数と収支報告です。
当ブログでは、私ゆうき塾長が実際に経営する個人塾について、開業1周年と2周年の際にも各種数値の報告をしてきました。
これら記事の内容が
現在、塾の経営で思い悩んでいる個人事業主の皆さん
将来、個人塾を開業しようと志している皆さん
にとって、少しでも経営の参考になれば幸いです。
(ブログ収益っていう目的は、そろそろ諦めムードに入っている昨今…)
そもそも継続して記事を
投稿できてないから仕方
ないんですけどね。
そんなわけで、この記事では僕が経営する個人塾における、3年目の生徒数や売上・利益について一挙公開していきます☆
皆さん、どうか最後までご覧くださいませ。
田舎個人塾における開業3年目の生徒数
さて、まずは3年目における生徒数の推移を見ていきたいのですが、その前に背景として前年度までの推移についてざっくりと紹介しておきたいと思います。
開校1年目、生徒0名スタートから早々に2名の生徒を迎えるも、夏休みまで生徒数1桁が続く。
夏休み以降は中3をメインに増え続け、冬休み明けには初年度ながら20名を突破。
開業2年目、高校生になって通塾困難から止む無く退塾する子が多い中、なんとか20名前後を安定してキープし続ける。
中3は伸び悩むものの、中2は生徒・保護者の友達紹介で安定した人数を確保。
まぁ一言で言えば
1年目に伸びて
2年目は停滞した
って感じですね。
(各年度における詳細は、前出の過去記事をご一読ください)
そんな流れで迎えた3年目、開業後1年10ヵ月目にあたる2023年1月からの1年間は、どんな推移を見せるのか?
過疎化まっしぐら中の田舎個人塾のリアルな経営状況を、包み隠さず公開していきます。
それでは、どうぞ!
開業3年目の月別生徒数と学年構成
では早速、2023年の1年間における生徒数・学年構成の推移について、月別に見ていきましょう↓
月 | 生徒数 | 学年構成 |
2023年 1月 | 19名 前年比 -3名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】4名 【高校生】4名 |
2月 | 19名 前年比 -4名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】4名 【高校生】4名 |
3月 | 18名 前年比 -4名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】3名 【高校生】4名 |
4月 | 24名 前年比 +5名 | 【小学生】3名 【中1・2】5名 【中3】12名 【高校生】4名 |
5月 | 24名 前年比 +5名 | 【小学生】3名 【中1・2】5名 【中3】12名 【高校生】4名 |
6月 | 25名 前年比 +5名 | 【小学生】3名 【中1・2】6名 【中3】12名 【高校生】4名 |
7月 | 25名 前年比 +6名 | 【小学生】3名 【中1・2】6名 【中3】12名 【高校生】4名 |
8月 夏講 | 25名 前年比 +6名 | 【小学生】3名 【中1・2】6名 【中3】12名 【高校生】4名 |
9月 | 28名 前年比 +9名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】13名 【高校生】5名 |
10月 | 28名 前年比 +8名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】13名 【高校生】5名 |
11月 | 28名 前年比 +8名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】13名 【高校生】5名 |
12月 冬講 | 29名 前年比 +8名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】14名 【高校生】5名 |
これは…存外そこそこ好調なのでは?
受験を控えた中3生が少なかった影響もあり、1~3月は前年比マイナスの結果となったものの、4月以降は全ての月で過去最高を記録しました。
(まぁ過去最高と言っても開業3年目なので、そんな快挙って程のことでもないでしょうけど)
ただ、言うなれば初年度と同様に中3の割合が大きいことが気掛かりというか、今後の経営に関する懸念事項となりますね。
生徒数が最大の29名となった12月時点における、全塾生に対する中3の割合は約48%
ほぼ半数を中3が占めていることの恐ろしさは、高校受験指導をメインに行っている塾経営者の方であれば誰もが知ることでしょう。
こればっかりは仕方ない
と、頭では理解してるん
ですけど…ねぇ?
そんな近い未来が予想される中、それでも2024年1月には生徒数30名の大台に乗る予定でした。
ところがどっこい。
上昇傾向だった2023年から一転、翌2024年の1月に急降下。
実際に通塾した生徒わずか5名。
まさかの1桁台にまでガクッと落ち込むこととなりました。
その原因は、前回の記事でも触れた
令和6年能登半島地震
令和6年能登半島地震を経て
幸いにも塾生・保護者の皆さんは全員無事でしたが、被災の影響で一次避難・二次避難を余儀なくされたご家庭や、住居の被害が深刻で通塾どころではないケースが多くを占めました。
その結果、被災から10日を経て早々に塾を再開したものの、前述の通り1月の生徒数は5名にまで激減。
なんと脅威の前月比84%オフ状態。
初年度以来となる恐怖の赤字経営の再来です。
加えて、4月度には中3が卒業して大半が抜けるというダブルパンチ。
心が折れなかったのは、
ひとえに生徒・保護者
の皆さんとの繋がりが
あったからですかね。
そんなわけで、来年に投稿する2024年度数値報告では、過去に類を見ない衝撃的な数値が公開されることは確定しました。
まことに遺憾ながらも、既に記事のインパクトとしては十分過ぎる内容となるでしょう。
ですが、これだけで終わるつもりはありません。
現在も通ってくれている生徒達・信頼してくれている保護者の方々に報いて、この後の数値が良い意味で衝撃的なものになるように、この2024年度も塾経営を頑張る所存です。
数値報告だけのはずが、
いつの間にやら意思表明
も語っちゃってますね。
お、お恥ずかしい…。
では話を戻しまして、以下では読者の皆様お待ちかねの売上・利益に関する報告をしていきます↓
田舎個人塾における開業3年目の売上・経費・利益
さて、これから2023年度の各種数値について報告を始めるわけですが、その前に僕から一つ謝罪させていただきたい。
実は、昨年に投稿した2022年度の収支報告、特に経費や控除の計算で所々にミスがあることに気付いたのです。
(この記事を執筆するにあたり、改めて読み直して判明しました)
そこで、今回の収支報告では前年度との比較を行った上で、あわせて前記事の訂正箇所を指摘していきます。
なので、前記事の内容は修正せず、あえて間違いを含んだままの状態にしました。
け、決して
記事をリライトする
のが面倒くさい
訳じゃないですよ?
あ、もしかして
「今回の記事も間違ってるんじゃね?」
って思いましたか?
それは心配ご無用!
えぇ~~~~
ホントかぁ?
前記事に間違いがあった一番の原因は
確定申告前だったから。
つまり、僕がエクセルで記帳した仕訳帳と、簿記ソフトで作成した決算書の内容を参考に書いたからです。
ですが、今回は違います。
今年は確定申告の提出受付が始まった2月15日の時点で諸々の準備を終えていて、2月20日には提出を済ませました。
(`・ω´・)キリッ!
なぜ今回は超順調に申告できたのか?
その理由は、意外にも令和6年能登半島地震にあります。
というのも、地震の被害に遭って以降は塾で寝泊まりをしていたもんだから、午前中から色々と作業をする時間があったんですよね。
そんなわけで、皮肉なことに2023年度の確定申告は過去一でスムーズに終えることが出来ました。
(だから良かったとは全くもって言えませんけど)
要するに、今回の記事は確定申告で提出した書類の内容そのままってことで、かなり信頼できる数値ってことです。
これで間違っていたら、
今度は皆さんだけでなく
税務署にも謝らないと…。
※ただし、副業(クラウドワークスとブログのアフィリエイト)で得た収入は今回の数値から除いていますので、その分だけ税金の数値は実際と少し異なるのでご了承ください。
開業3年目の月別売上と年間売上高
それでは、石川県の田舎町で個人塾を開業して3年目の売上高を、月別に分けて見ていきましょう↓
月 | 売上 | 前年比 |
2023年 1月 冬講 | 265,000円 | -373,500円 |
2月 | 236,000円 | -141,000円 |
3月 | 211,000円 | -92,500円 |
4月 | 283,500円 | +60,500円 |
5月 | 283,500円 | +80,500円 |
6月 | 283,500円 | +94,000円 |
7月 | 300,500円 | +77,500円 |
8月 夏講 | 478,500円 | +148,500円 |
9月 | 366,000円 | +130,000円 |
10月 | 333,000円 | +89,500円 |
11月 お泊り会 | 453,000円 | +205,000円 |
12月 | 347,000円 | +123,000円 |
※上記の表には、毎月の授業料だけでなく季節講習会や定期テスト対策講座といった各種イベントの売上、入塾金なども全て含まれています。
——以上、1月~12月までの売上を合わせた、年間の売上高は
384万500円!
前年度は343万9千円だったので
前年比+40万1,500円
前年度は中3の人数が多かったことが影響して、1~3月こそ前年比マイナスでしたが、4月以降は全ての月で前年比プラスとなりました。
あと、まだ記事にはしていませんが、実は昨年11月に新たな試みとして塾イベントを実施したんですよ。
その名も
「中3限定お泊り会」
で、イベントの参加費として一人1万円を頂いたので、その際の計11万円も11月の収入にふくまれています。
とは言え、ぶっちゃけ
収支的には大分マイナス
だったんですけどね。
まぁ収益目的ではなく生徒の希望で実施したイベントだったので、赤字になったこと自体は大して気にしていないんですが……うん、なかなかに大変でした(白目)
そもそも、僕は基本的に勉強以外のイベントには消極的なんですよ。
ただ、以前ブログ記事を書く為に他塾さんの取り組みを調べていて、ちょっと興味を持って試してみたわけです。
記録を兼ねて、このお泊り会イベントについては今年中にブログ記事で詳細を紹介したいですね。
(多分、今年以降はもう開催しないと思いますが…)
さて、昨年の記事同様、この年収を12で割って月収に換算すると…
32万41円
(前年比で+3万3,458円)
これがそのまま手元に残るのなら、田舎で一人ひっそりと暮らす分には十分といった感じでしょうか。
僕の趣味なんて漫画と
アニメくらいなもので
大してお金も使わない
ですからねぇ。
ところがどっこい。
(本日2度目)
んなわきゃーないということは、以前の開校2周年記事をご覧の方はご存じですよね。
ここから経費、そして各種税金が続々と引かれていくという、恐ろしいマイナスターンの始まりです。
それにより、月収32万円という幻想は儚くもぶち壊されることとなります。
こいつぁとんだ
イマジンブレイカー
だぜ…。
ということで、以下では売上から引かれていく項目と後に残る真の利益について、順を追って見ていきましょう。
※これから登場する「経費」や「粗利益」「控除」「課税所得」および各種税金の意味は、前回記事で大まかに意味を確認している為、今回は説明を割愛します。
必要な方は、先に開業2周年の報告記事をご覧ください。
開業3年目の経費と粗利益
まずは、塾を経営していく中で必要となった支出、経費の一覧がコチラ↓
【各種経費】
・地代家賃:480,000円
(家賃/月40,000円×12ヶ月)
[前年比±0円]
・水道光熱費:48,500円
(電気代/月4,000円ちょい)
※ガス不使用・水道代無料
[前年比-10,500円]
・通信費:174,200円
(教材ソフト利用料)
(ポケットWiFi利用料)
[前年比-221,800円]
・消耗品費:50,156円
(事務用品・日用品など)
[前年比-12,378円]
・教材費:166,587円
(塾用テキスト教材)
[前年比+78,791円]
・広告宣伝費:26,119円
(チラシ印刷/新聞折込)
[前年比+14,019円]
・接待交際費:122,165円
(お泊り会の食費/宿泊費)
[前年比+122,165円]
・損害保険料:10,000円
(三井住友海上火災保険)
[前年比±0円]
・支払手数料:3,300円
(ポケットWiFi初回契約費)
[前年比+3,300円]
計108万1,027円
[前年比-26,403円]
——うん。
相変わらず家賃えっぐい…。
(そりゃあ、都会のテナントと比べたら破格なんでしょうけども)
いや年間48万円て、10年で480万円、20年と10ヵ月で一千万円ですよ?
やってることは算数の計算ですが、金額は全然カワイクナイ…っ!!
これを見てると
「将来のことを考えたら賃貸より持ち家の方が得」
っていう不動産屋の定型文句に異常な説得力を感じられますね。
震災のことを考えたら
一気に萎えますけど。
水道光熱費、というか電気代が1万円近く減っているのは謎です、何ででしょう?
強いて言うなら、生徒がいない時間はエアコンを使用せず、省エネのカーボンヒーター(300W)で我慢した成果でしょうか。
てか、物件に備え付けのエアコンが古い型で全然省エネじゃない(2,100W)んですが、大家さん新しいエアコン買ってくれませんかね(愚痴)。
同様に、というか断トツに前年度と比べて経費が削減されているのは「通信費」。
これは、開業当初から使用していた教材ソフト「eトレ」を5月いっぱいで解約したことで、月額33,000円の利用料がかからなくなったから。
それとは別件で8月よりポケットWiFiを使用することになりましたが、こちらの利用料は月額2,000円ちょいと、eトレと比べたら微々たる出費です。
結果、通信費は大分抑えられた代わりに塾用テキストを購入する分だけ教材費は増えましたけど、トータルで見ると10万円以上の経費削減になりました。
べ、別にケチってeトレ
からテキスト教材に変え
たわけじゃないですよ?
僕が購入している塾用テキストに関しては、こちらの記事をご参考ください↓
そして、eトレを使わなくなってコピー用紙やトナー・ドラムユニットの消費も減ったことから、消耗品費も1万円ちょい削減されました。
あと、広告宣伝費の増加はラクスルによる新聞折込ですね。
昨年度の新聞折込は一回限りではありましたが、一昨年は一切していなかったので、その分だけ前年比プラスとなりました。
(まぁ代わりに、一昨年は宣伝効果が全く期待できない電話帳の掲載料を払ったんですけど、流石に昨年度は断りましたね)
今のご時世に
電話帳て…。
また、お泊り会での支出は悩みましたが接待交際費として仕訳しました。
別に消耗品費や雑費でもダメじゃないとは思うんですけど、生徒も保護者と同様に顧客と考えたら、この分類が最も適当かなぁと思いまして。
皆で泊まるコテージを一泊二日で一棟借りする宿泊費が8万円弱、食材の購入費や飲食代で4万円ちょいと、何だかんだ結構かかりましたね。
(電車・バスの交通費は確定申告が面倒そうだったので、経費に計上するのは諦めました)
交通費も計3万円ちょい
とバカにならない金額
だったなぁ。
これだから田舎は…。
ちなみに、前回記事の2022年度では火災保険料を経費、地震保険料は控除として計算しましたが、2023年度では両者を合わせて損害保険料として経費計上しています。
というのも、事業用の物件にかけられている保険であれば、どちらも経費で計上すれば良いということが分かったからです。
※ただし、自宅にかけられている地震保険料は”控除”になるのでご注意ください。
ってなわけで、前年度と比べて
トータル2万5千円程の経費削減
となりました。
(前記事では経費合計106万7,806円と記載していましたが、保険料や繰延資産償却など諸々のズレを修正したら110万7,430円だった為)
でわでわ、先に算出した売上と経費の数値をもとに、田舎の個人塾経営3年目における粗利益を見ていきましょう。
(粗利益)=(売上)-(経費)
3,840,500-1081,027
=2,759,473(円)
(前年比+389,278円)
ぐはっ!!
田舎の個人塾経営は比較的ランニングコストが低いと思うんですが、それでも結構なインパクトですね…。
もう僕のライフは限りなく0に近いですが、ここから更に引かれる金額がもう一つ。
tax
ハイ、税金です。
でもその前に、税金を計算する際に所得から引かれる控除について、以下で一通り見ていきましょう。
開業3年目の各種控除
田舎の個人塾経営者、3年目における各種控除は次の通りです↓
【各種控除】
・社会保険料:194,090円
(国民年金保険料)
[前年比-820円]
・生命保険料:80,000円
(JA共済/終身生命保険)
(JA共済/定期個人年金)
[前年比-1,445円]
・基礎控除:480,000円
(国から皆一律に与えられる)
[前年比±0円]
・青色申告特別控除:650,000円
(条件付き青色申告が必要)
[前年比±0円]
計1,404,090円
[前年比-2,265円]
さて、ここが特に前回の記事(2022年の数値報告)でズレが多かった箇所となります。
まず、前回は控除に入れていた「国民健康保険料」の72,600円ですが、今回は入っておりません。
というのも、僕の住民票が実家になっていることもあり、世帯主である父の控除にしたからです。
(どうせ控除するなら、所得の多い人から控除した方が節税になる場合があるので)
まぁ節税と言っても
大した違いは無い
ですけどね。
また、個人年金保険料と一般生命保険料について、前回は年間の支払い総額211,825円をそのまま控除に計上していました。
ですが、個人年金保険料と一般生命保険料は控除額の上限が各4万円。
両者を合わせて生命保険料という括りとなり、合計の控除額は最大8万円となります。
また、前述の通り事業用物件の地震保険料は控除ではなく経費となる為、前回記事の地震保険料1,450円もカット。
経費にあたる繰延資産償却(繰り越した開業費)は別に間違えていたわけでなく、前回は敢えて控除に記載していました。
ただ、2年目の確定申告時に残額412,896円を全て使い切ったので、今年からは完全にゼロ。
以上より、前記事では2022年の控除額は計2023,681円と書きましたが、その後に電子申告をして判明した実際の控除額は1,406,355円でした。
全然違うじゃん…。
ホントごめんなさい。
ま、まぁ気を取り直して、この控除額1,404,090円を粗利益から引いて課税所得を算出していきましょう。
開業3年目の税金と所得・利益
では早速、これまでの数値を以下の式に当てはめて、課税所得を出すと…
(課税所得)=(売上)-(経費)-(控除)
3,840,500-1,081,027-1,404,090
=1,355,383(円)
(前年度比+768,383円)
からのぉ~所得税・復興特別所得税・住民税をそれぞれ計算すると…
【各種税金】
・所得税
1,355,383×0.05
=67,769(円)
(前年度比+38,419円)
・復興特別所得税
67,769×0.021
=1,423(円)
(前年度比+807円)
・住民税(均等割)
市町村民税3,500円
+都道府県民税1,500円
=5,000(円)
(前年度比±0)
・住民税(所得割)
1,355,383×0.1
=135,538(円)
(前年度比+76,838円)
計209,730円
(前年度比+116,064円)
※住民税の納付は6月からなので、確定申告を終えて支払ったのは上記のうち所得税および復興特別所得税のみで、計69,192円+手数料となります。
(ただ、先に断っていた通り当記事では副業で得た収入を除いている為、それを含めると70,900円+手数料でした)
ちなみに、税金の支払い方法は何種類もあるんですが、僕は楽だから&ポイント欲しさでクレジットカード納付を行いました。
とはいえ、クレカ納付の場合は税額に応じて手数料が高くなることから、税額によってはポイントを加味しても損することがありますのでご注意ください。
僕は大した額じゃない
ハズですが、それでも
手数料630円でした。
ど、度し難い…っ!
所得税は累進課税で、今回も課税所得195万円までの最低税率5%が適応されたこともあり、意外と大した金額にはなっていません。
(それでも、前年度と比べたら結構な負担増にはなりましたが)
それにしても、やはり
住民税が地味にえぐい…。
まぁ国よりかは町に支払う方が、まだ僕達の暮らしに還元される気がしますけどもね。
じゃあ最後に、先に出した粗利益から税金を引いて、手元に残るお金(純利益)を計算すると…
(純利益)=(粗利益)-(税金)
2,759,473-209,730
=2,549,743(円)
(前年度比+311,839円)
ここから生活費や趣味・娯楽費、年金や保険料の支払い等を行っていくことになります。
ちなみに、前回と同様に12で割って月収換算してみると
2,549,743÷12
=212,478(円)
(前年度比+25,986円)
月の手取り21万2478円ですか。
まぁ1年で2万5千円ちょい昇給したと考えると良い感じに見えなくもないですが、こと個人事業主に関しては安定して昇給するわけじゃないですからねぇ…。
そもそも、物価高とかも
考慮したら増えているか
すら怪しい気が…。
最後に
というわけで、いかがでしたか?
令和6年能登半島地震の影響で、再び並みに乗りそうだった経営が突然ひっくり返って、現在進行形でえらいことになっています。
それでも、新年度の4月からは何とか生徒数20名(暫定)の黒字スタートを切れました。
これも、ひとえに当塾を信頼して通っていただいている生徒・保護者の皆さんのお蔭です。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
まぁ生徒・保護者の中で
このブログを読んでいる
人とかいないと思います
けどもね。
また、これから学習塾を開業する予定の人・開業したものの先が見えず不安を抱えている人に、何かしら価値のある記事になっていれば幸いです。
今年度(2024年)の各種数値に関しましても、来年また記事にして報告したいと思います。
(被災の影響を多分に受けている為、あまり参考にはならないでしょうけど)
それでは、今回もご一読ありがとうございました。
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