「塾で使う教材、何がいいかなぁ?」
そんなお悩みを抱えている、個人塾開業を志す皆さん。
もしくは、開業して間もない塾経営ビギナーの皆さん。
塾講師歴10年以上の私ゆうき塾長が、自身の塾で実際に購入・使用しているオススメの教材を紹介致します☆
僕よりもっと大ベテラン
の方が閲覧されていたら
大変恐縮ですけども…。
開業して間もない頃に、塾用テキスト教材の探し方や選び方については既に記事を書きました↓
ただ、もう少し一つ一つの教材にピックアップした記事も需要があるかなぁと思い、こうしてシリーズ化(予定)して執筆を始めた次第です。
そんなわけで、記念すべき第1回として紹介する教材は、エデュケーショナルネットワークさんが出版する
※他に「栄光ワーク」とか「ENワーク」といった名称で呼ばれていることもあります。
こちらの会社は、誰もが知る教育事業の超大手企業「Z会ホールディングス」の子会社。
今回紹介するテキストも、塾用教材の中では割と定番だと思うので、塾経営者であれば
「あーそれね」
という反応の方も多いのではないでしょうか。
(サプライズの無い記事で申し訳ない)
いや、別にサプライズ
を提供したいわけじゃ
ないんですけどね。
それでは、以下で「定期テスト対策 ワーク」の特徴について、全体の特徴と教科別の特徴とに分けて一つずつ紹介していきます。
塾で使用するテキスト教材に悩んでいる方は、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
※この教材は学習塾・予備校および私立学校専用のもので、個人や公立学校の方は購入できませんので、その点どうかご注意ください。
(まぁ謎にAmazonとかメルカリで販売されてるんですけど…)
「定期テスト対策 ワーク」の特徴
さて、まずは学年や教科に関係ない「定期テスト対策 ワーク」全体の特徴を見ていきましょう。
特徴は全部で6つ!
いずれも全学年・全教科に標準実装されているもので、テキスト教材選びにおいて「これ、イイかも」と思わせる魅力を持った特徴ばかりです。
僕が選ぶ時に重視した
ポイントも、これらの
特徴の中に幾つか含ま
れてるなぁ。
それでは、どうぞ↓
教科書準拠
教科書準拠とは、目次や単元名・内容・問題レベルなどが、学校で使用されている教科書に合わせて作られているということ。
書店にある市販の問題集などにも「教科書準拠」を売りにしている教材がチラホラありますね。
それもそのはずで、教科書準拠になっているテキストの方が、教える側(講師)にとっても教わる側(生徒)にとっても都合が良い場合が多いんです。
というのも、普段の授業で学校の進度に合わせた指導がしやすい上に、定期テスト前の対策や自習でもテスト範囲に絞った演習が容易だから。
学校で習った内容の復習
に力を入れる補習塾など
では特に重要なポイント
ですね。
いや、別に教科書準拠じゃなくても出来なくはないんですよ?
教科書準拠じゃないテキストでも、大抵は「教科書対応表」という表が付いていて、教科書の単元に対応するテキストのページが分かるようになっています。
それに、単元名や順番に多少の違いがあっても、例題や要点整理などの詳しい内容を見て習ったかどうか判断することは可能です。
でもまぁ、何というか正直なところ
ちょっと面倒。
講師側でもそう思うわけですから、生徒達にとっては尚更でしょう。
数学や社会(主に歴史)であれば、ほぼほぼ教科書と同じ流れの単元構成になっているので、大して問題ないかもしれません。
まさか歴史の授業を
昔→現代の時系列順
に行わないってこと
はないでしょうし。
しかし、理科や英語については教科書と結構違う学習順になっている場合もあります。
国語に至っては、物語文や説明文などの文章が教科書のものとは全く異なり、学校の定期テスト対策としては非常に使いにくいです。
(まぁ教科書準拠のテキストであっても、著作権の関係で教科書の文章が載っていないこともありますけど)
「うちは入試に向けた受験指導に力を入れているから、学校の定期テスト対策なんかしねぇよ!」
という方針の塾であれば、それはそれで良いでしょう。
ただ、定期テストの成績を伸ばして自信をつけさせることや、日々の学校の授業内容が理解できる喜びを味わわせることも大切でしょう。
(テストの点数は内申点にも関わりますから、受験とは無縁というわけでもありませんし)
それに、定期テストの
結果次第で塾の評判も
変わりますからねぇ。
ってなわけで、教科書準拠かどうかというのは意外と重要な注目ポイントになります。
また、教科書準拠であったとしても、地域で採用されている教科書には対応していない場合もあるので注意が必要です。
その点こちらの「定期テスト対策 ワーク」は、数ある塾用の教科書準拠教材の中で最も多くの出版社の教科書に対応していますので、余程マイナーな教科書を採用していない限り心配ないでしょう。
教科書準拠かどうかは、学校の進度と関係ない独自のカリキュラムで授業を進める集団指導の塾であれば、そこまで重視しなくてもいいかもしれません。
ですが、そうでないのなら「定期テスト対策 ワーク」はかなり有力な候補の一つに入るハズです。
確認テスト集「チェック&トライ」付属
本誌テキストとは別に、各単元の内容を1ページの小テスト形式にしてまとめた小冊子がセットになって付いてきます。
モチロン、別途料金が
発生するなんてこたぁ
一切ありません。
この冊子は、前半の「チェック編」と後半の「トライ編」の二部構成。
チェック編では、各単元における基本~やや標準レベルの問題が掲載されており、これが解けたら基礎は概ねオッケーと判断して良いでしょう。
トライ編では、より定期テストを意識した出題となっており、やや難易度が高めながらも頻出の問題が揃っています。
「本誌テキストを一通り解いたけど、本当に身に付いているか不安…」
「手軽に単元内容の理解度を確認したい」
「テスト前に各単元の練習問題を解きたい」
といった要望に応えるピッタリの教材です。
ソースは僕ですけど。
本誌テキストを徹底することは当然ながら重要ですし、それだけでも十分に学力向上は見込めるでしょう。
それでも、こういったサブ教材で類題を解く機会をつくるのも、時には必要だと思います。
本誌テキストを何度もしてたら飽きちゃいますし、なんなら繰り返すうちに答えを覚えてしまうかもしれません。
(意識的か無意識的かは生徒によるでしょうけど…)
どのタイミングで使用するかは生徒の学習状況・習熟度合にもよるので塾講師の腕の見せ所となりますが、上手く活用できれば成績UPに貢献する良いツールとなるハズですよ。
縮刷解答・解説
縮刷とは「縮小印刷」の略。
つまり縮刷解答・解説とは、本誌テキストの問題ページをそのまま縮小して印刷したものに、赤字で解答・解説が書かれているということ。
学校のドリル・ワークに
よくある仕様ですね。
意外なことに、塾用教材の中には縮刷じゃない解答・解説も多いです。
で、どっちの方が丸付け等をしやすいかというと、異論はあるかもしれませんが圧倒的に
縮刷の方。
というのも、縮刷であれば見たい箇所(丸付けしたい箇所)が一目瞭然なので、本誌テキストと解答冊子を見比べやすくなっています。
一方で縮刷じゃない場合はというと、いちいちページ数や問題番号を探す手間がかかる上に、文字や数字が羅列されていて見やすさ・分かり易さという点でイマイチです。
「それってあなたの感想ですよね?」
とかって言われたら微妙に反論しにくいですが、前述の通り学校のワークは多くが縮刷解答・解説となっている為、子ども達にとってより馴染みがあり扱いやすいのは確かでしょう。
(そもそも、講師が丸付けするか生徒自身に丸付けさせるかってのも意見が分かれそうですけど…)
それ言いだしたら収拾が
つかなくなりそうだし、
当記事では一旦置いとき
ましょうか、うん。
勉強時間全体の丸付けにかかる時間は、少ないようでいて中々バカになりません。
縮刷に使いやすさを感じている方は、この「定期テスト対策 ワーク」も選択肢に入れる余地が十分あるでしょう。
学習チェックシートの無料DL
学習チェックシートというのは、ワークの進み具合を教科書の単元・ページと比較しながら管理できるチェック表です。
個別指導の塾などでも、生徒毎に学習の進捗状況を用紙に記録し、個別のファイルに入れて講師間で共有しているところもあるでしょう。
このご時世だとデジタル
データで管理している塾
も多そうですけど。
このチェックシートには
単元名
ワークの該当ページ
教科書の該当ページ
がワークの流れに沿って表に記載されており
授業日
理解度(A・B・Cの三段階評価)
チェック&トライの得点
学校の定期テスト範囲
先生チェック欄
について、それぞれ記入できる枠が設けられています。
個々の学習進捗を管理するのに便利な代物で、それ故に前述した通り個別指導の現場では重宝するでしょう。
特に、多くの生徒と複数の講師を抱える塾の責任者であるならば、こういったツールでもないと一人一人の生徒の状況を把握することは困難極まりない!
ワークと教科書を見ながら自作することも出来なくはないですが、想像しただけでも結構な手間と時間がかかりそうなので、完成したものを手軽に利用できるのは嬉しいですね。
僕もエクセルで自作した
ことありますが、それは
もう面倒でした…(白目)
しかしながら、注意点が一つ。
この学習チェックシートはワークに付属されていません。
エデュケーショナルネットワークの専用サイトで会員登録をして、会員ページよりダウンロードする必要があります。
といっても、まぁ会員登録は無料ですし、大して時間もかからないので特に問題ないハズです。
データに関しては、PDFとエクセルの2種類が用意されているあたり、使用者側への配慮を感じますね。
会員ページでは、他にもエデュケーショナルネットワークが出版している教材のサポートツールを利用できますので、気になったらとりあえず登録することをオススメします。
会員ページから教材も
購入できますよ。
要点解説動画の視聴
テキスト本冊子には、各単元のはじめに要点をまとめた解説や例題・解答が書かれています。
ですが、それだけでは上手く理解できないという子も少なくないでしょう。
というか、それで正しく
理解できるのなら超優秀
ですよ、マジで。
「講師に質問すればいいだろ? その為の講師なんだから」
って言われたらハイ仰る通りですって感じなんですけど、でもちょっと待って下さい。
早くないですか?
以前の記事でも主張していますが、勉強において”誰かに訊く”という行為の優先順位は決して高くありません。
「何とか自分一人で理解する為の機会を、もう少し用意してあげられないものか…」
と、そんな要望にも見事に応えてくれているのがこの「定期テスト対策 ワーク」。
テキストの表紙裏にあるQRコードを読み取ることで、各章の単元毎に「ポイントレッスン」という解説動画を視聴することが出来るんです。
説明は会話形式で進められ、一つの動画における再生時間は大体5分前後と、ちょっとした教育番組のノリで見られます。
ゆっくりとした口調で聞き取り易いだけでなく、再生速度を0.5倍・1.25倍・1.5倍・2倍と変更できるので、繰り返し視聴する中で徐々に速度を上げていくというのも良いですね。
個人的な感覚で言うと
はじめは1~1.25倍速、
慣れたら1.5~2倍速が
丁度良い感じかな。
ただ、塾によっては教室内におけるスマホの利用が制限されていたり、完全に持ち込み禁止という所もあるでしょう。
異論はあるかもしれませんが、スマホを近くに置いておくだけで集中力が低下するという研究結果もありますので、そういったルールが存在するというのも無理からぬこと。
(僕の塾でもスマホの使用は原則禁止していますし)
じゃあ、教室でのスマホ使用が禁止されている塾ではこの解説動画の使い道がないのかというと、そんなことはありません。
例えば、お家にいる時に宿題をする際の復習や、学校や塾の授業前に予習として視聴するという使い方。
短時間で手軽に視聴できるので、ご家庭でも視聴(勉強)のハードルは比較的低くなります。
youtubeのように関連
動画や登録チャンネル
へ脱線するという事態
も防げますよ。
また、目次や動画ページのURLを直接入力・ブックマークすれば、パソコンでもQRコードを介さずに閲覧・視聴することが可能です。
解説動画の視聴に用途を限定した、専用のパソコンやタブレットを教室に備え付けておくというのも良いでしょう。
生徒が自ら理解する機会を広げるという意味で、ぜひ積極的に活用できる場を用意してあげて下さい。
(僕も苦手な社会の勉強で視聴してます。講師が授業前に見て重要事項を確認するのにも良いかもしれませんね)
定期テスト対策&小学学習支援サイトの利用
前述した「Juku Suite」会員ページ内の定期テスト対策支援サイトより、Web上で問題プリント作成ツールを無料で使用できます。
作成できる問題プリントは、中学生なら1~3年生の主要5教科、種類は以下の3パターンです↓
①一問一答形式テストプリント
→英単語・熟語、計算一行問題、漢字の読み書き、重要語句など。
②単元別確認プリント
→単元ごとに別冊テスト集「チェック&トライ」の類題テスト。
③大問単位テストプリント
→指定した教科書範囲と出題数から抽出されたオリジナルプリント。
いずれも塾名やプリント名称(タイトル)を自由に入力することが可能で、作成した問題データはダウンロードして保存しておくこともできます。
また、②③の解答には前項で紹介した解説動画「ポイントレッスン」を視聴するQRコードも付いており、間違えた問題に関する要点を動画ですぐに確認できるという親切仕様。
テキストや別冊のテスト集と併用することで、より効果的な定期テスト対策や演習量アップが可能となるでしょう。
授業はじめの小テスト
や、週・月ごとに実施
する理解度確認テスト
にも丁度良いですね。
このように便利なツールですが、使用を検討する際には注意点が一つ。
それは、サイトの利用には年度中にワークを一定部数以上購入する必要があり、さらに継続的に利用する場合は毎年2月末日に更新しなければならないということ。
加えて、更新では年度ごとに利用条件(ワークを一定部数以上購入)を満たさないといけないので、一度ドカッと購入すれば永久に使えるわけじゃないことも気を付けましょう。
「一定部数」が具体的に何冊を指すのかはHP等に記載がなく、詳細を知るにはエデュケーショナルネットワークの担当営業に問い合わせるしかないようです。
ここら辺、もーちょっと
オープンにしてくれると
嬉しいんですけどね。
大手塾のように何十冊も購入しないといけないのでは?という不安もあって、実は僕自身まだこのサイトを利用していません。
(偉そうに紹介しておいて大変申し訳ないですけど)
興味のある方は、まずは問い合わせして利用条件となっている部数を確認し、自分の塾に必要な部数と比較して検討してみて下さい。
「定期テスト対策 ワーク」教科毎の特徴
さて、先程までは学年や教科に関係ない「定期テスト対策 ワーク」全体の特徴でしたが、ここからは教科毎の特徴を見ていきましょう。
といっても、ワークの主要な特徴は前項までで粗方ご紹介し終えてますので、以下ではまだ挙げ切れていない教科特有の魅力を簡単にお伝えしていきます。
同じ教材であっても
この教科はココが良い!
っていうポイントがあり
ますからねぇ。
5教科全てといかなくても「この教科は自分の塾でも使えそう」というのがあれば、部分的に採用を検討してみるのも良いですね。
それでは、どうぞ!
定期テスト対策ワーク(英語)の特徴
「定期テスト対策 ワーク」英語テキストの特徴は、大きく以下の2点です↓
①全単元の各セクション・パート毎に文法・新出単語の詳細な要点解説。
②別冊「スコアアップ」で手軽に重要例文と新出単語・語句を覚えられる。
英語テキストの構成は、各単元のセクション・パート毎に
・学習のポイント
(基本文や文法事項の要点解説)
↓
・確認問題
(文法事項の確認問題)
↓
・基本問題
(単語・語句や文法の基本問題)
↓
・練習問題
(ライティングやリーディングの練習問題)
また、各単元の最後には追加で
・単語・語句・文法のまとめ
(単元の単語・語句や文法のまとめ問題)
↓
・まとめテスト
(リスニング問題あり・100点満点の配点付き)
↓
・重要事項のまとめと問題
(単元全体の文法事項に関する要点解説と問題)
と、単元全体の単語や文法などを繰り返し演習することが可能です。
問題は書き換え・適語補充・語順整序・一行英作文などに加えて、教科書内容に応じた重要表現や本文の読解と、様々な形式で出題されています。
このように十分な演習量を確保できるページ数・問題数なのもさることながら、このテキストで僕が何より気に入っているのは
各パートにおける文法解説の詳しさ
パートはじめの解説は
個別指導や自立型指導
で特に重宝しますね。
学習目標からはじまり基本文に文法事項の解説、さらには新出単語・語句の綴りと意味までが約1ページ丸々使って掲載されており、復習はモチロン予習にも非常に便利です。
各パートで文法的に分からないことがあったら、とりあえずこのページを見ておけば大体のことは解決するでしょう。
(もっと前の単元に学習した内容で躓いていたのなら話は別ですけど)
そして、特に頻繁に見て覚えていきたい基本文と新出単語・語句については、別冊の「スコアアップ」にまとめて掲載されています。
教科書の新出単語をまとめた単語帳代わりになり、授業外の学習にも使える便利ツールです。
ちなみに、表紙裏に記載されたURLまたはQRコードから、タブレット・スマホやパソコン上でネイティブ音声も聴くことが出来ますよ。
文法とリスニングの基礎
を両方学べますね。
定期テスト対策ワーク(数学)の特徴
「定期テスト対策 ワーク」数学テキストの特徴は、大きく以下の2点です↓
①難易度別のページ構成で達成目標が明確。
②巻頭・巻末に設けられた豊富な練習問題。
数学テキストの構成は、各章の課・単元毎に
・学習と例題
(用語などのポイント解説と例題・解き方)
↓
・確認問題
(例題の類題による確認問題)
↓
・練習問題
(学習内容を定着させるための練習問題)
↓
・応用問題
(少し難易度の高い応用問題)
という流れで、各章の最後には「まとめテスト」(章全体の総合問題で、100点満点の配点付き)もついています。
僕が数学のテキストで気に入っているのは
どこまで出来ればどれくらい理解しているか・定着しているかが分かり易いということ。
講師だけでなく、生徒に
とっても達成目標が明確
になるので良いですね。
はじめの「学習と例題」を見て理解できれば、その課・単元の内容を学習するにあたっての基礎は概ね身に付いていると判断できます。
(まぁ出来ない子ほど、こういう冒頭の説明を軽視して読み飛ばし、よく分からないまま問題に取り掛かろうとしがちなんですけど…)
確認問題を解くことが出来れば、例題と似たような基本の問題なら一応は出来ると考えられるでしょう。
そして、練習問題まで自力で解くことが出来れば、学校の定期テストで平均点超えは十分に狙えるハズです。
(例題や教科書を見ながら解いてるってなったら、そりゃあ話は別ですけどね)
そういうのは極力見ない
ようにするか、見て解い
た問題には印をつけさせ
た方が良いですよ。
さらに、定期テストで90点台や満点を目指すのであれば、なんとか応用問題まで解けるようになりたいところ。
このように、生徒の学力や過去の成績に合わせて「ここまで出来るように頑張ろう」というラインを決め易いのは、指導する側・学習する側の双方にとって大きなメリットです。
数学テキストの魅力はそれだけではありません。
テキストはじめには前学年までの復習ページが、また巻末には該当学年における追加の練習問題ページが豊富に用意されています。
巻頭部分に関しては
中1テキストには「小学校の復習」
中2テキストには「1年の復習」
中3テキストには「1・2年の復習」
巻末部分に関しては
中1・2テキストには「補充の問題」
中3テキストには「テーマ別入試対策」
前学年の復習は、春休み中の学習に使用したり、新しく入塾した子の学力診断に利用するのも良いでしょう。
巻末の練習問題は、まとめテストが終わった後の復習や、模試・実力テスト前の勉強などに便利です。
前述した別冊の確認テスト集「チェック&トライ」や問題プリント作成ツールと合わせれば、かなりの演習量を確保することができます。
問題数をこなすことは
数学だと特に大事です
よね。
定期テスト対策ワーク(国語)の特徴
「定期テスト対策 ワーク」国語テキストの特徴は、大きく以下の2点です↓
①文章の流れから要旨・主題、読解のコツに重要語句まで網羅的に学習可能。
②別冊「スコアアップ」で新出漢字・語句に絞った練習ができる。
国語テキストの構成は、単元毎に
・学習
(学習のねらいやポイントなどを確認)
↓
・練習問題
(練習問題と読解のコツ・知識事項の解説)
↓
・まとめテスト
(文法・語句の単元は除く)
以上のような流れになっています。
国語というと、ひたすらに読解や文法、漢字・語句の問題を解くことを想像する方もいるかもしれません。
特に物語文とか説明文は
いきなり文章ドンッ!
問題ドンッ!ってことも
有り得ますよね。
ですが、このテキストは一味違う。
はじめの学習ページには、学習のポイントや知識事項の解説に加えて、文章の流れや要旨・主題を掴む為の確認問題が用意されています。
練習問題ページも、問題がズラッと並んでいるだけじゃありません。
文学的文章・説明的文章の単元では読解のコツが解説されており、詩歌や古典、文法・言語の単元では注意する語句に関する補足説明があるという親切設計。
また、別冊「スコアアップ」には単元毎の新出漢字・語句に関する問題がピックアップされている他、各学年で学習する漢字の早見表も掲載されています。
本誌テキストにも単元毎に漢字の読み書き問題がありますが、それとは別パターンとなっていますので、特に繰り返し行いたい漢字の学習をするのに便利です。
コピーして授業はじめに
小テストとして実施する
のも良いですね。
中学校における国語の定期テスト対策というと、学校の教科書を何度も音読したり、課題のワークを繰り返し解くことが他教科以上に大事なのは言うまでもありません。
ですが、生徒の学習状況やテスト勉強の進捗次第では、この「定期テスト対策 ワーク」を活用して教科書内容の理解を深めるというのも良いのではないでしょうか。
定期テスト対策ワーク(理科)の特徴
「定期テスト対策 ワーク」理科テキストの特徴は、大きく以下の2点です↓
①重要実験や計算・作図の特設コーナーで理解を深められる。
②別冊のカラー資料集で視覚的な理解を促進。
理科テキストの構成は、各章の課・単元毎に
・学習と実験
(重要語句、実験・観察の方法や結果、注意点などの解説)
↓
・確認問題
(「学習」内容の確認問題)
↓
・基本問題
(知識事項に関する基本問題)
↓
・練習問題
(「基本問題」より難しめの練習問題)
また、単元によっては「重要実験・観察の整理」や「計算・作図のトレーニング」というコーナーが基本問題の前に挿入されています。
前者は、重要な実験の方法や結果について穴埋めや一問一答、記述問題を通して整理するコーナー。
そして後者は、単元における計算と作図の問題を反復練習できるコーナーです。
加えて、各章の最後には
・重要事項のまとめ
(章における重要語句の一問一答問題)
↓
・まとめテスト
(章全体の総合問題、100点満点の配点付き)
↓
・チャレンジ問題
(思考力・判断力・表現力を問う問題など)
と、各章において学習内容を繰り返し練習できる構成になっているのは嬉しいですね。
数学と同様に、テキストはじめには前学年までの復習ページが豊富に掲載されており、さらに巻末の発展学習には少しだけど高校内容も取り上げられています。
まぁ巻末の発展学習は
ほんの1~ページ程度
ですけど。
理科テキストの個人的な注目ポイントは、先に軽く触れた「重要実験・観察の整理」と「計算・作図のトレーニング」でしょうか。
「重要実験・観察の整理」では、特に重要と思われる実験・観察におけるポイントや注意点について、記述問題などを交えて1ページで押さえられます。
また「計算・作図のトレーニング」では、知識事項のように覚えるだけでなく解ける・描けるようになる必要がある計算や作図の問題について、集中的に練習することが可能です。
単に練習量が増えるだけでなく、このように特設コーナーが設けられることによって、取り組んでいる生徒に重要な内容であることが伝わり易いというのもメリットでしょう。
そして、問題演習とは違った角度から生徒の理解を後押しするのが、別冊で付属しているカラー資料集。
鉱物・岩石や指示薬の色、天体や植物、各種実験結果が映し出された写真の数々。
本誌テキストではモノクロだったり、掲載されていないような画像をカラーで見ることができます。
ボリュームは少々物足り
ないですけど、追加料金
無しでコレが付いてくる
のは良心的ですね。
子ども達の理科に対する興味・関心を引き出すのに、このカラー資料集が一役買ってくれるかもしれません。
定期テスト対策ワーク(社会)の特徴
「定期テスト対策 ワーク」社会テキストの特徴は、大きく以下の2点です↓
①短文形式の豊富な要点整理で意味・背景まで理解できる。
②別冊のカラー資料集で視覚的な理解を促進。
他教科のテキストが学年別の計3冊に対して、社会テキストは地理Ⅰ・Ⅱと歴史Ⅰ・Ⅱ、社会中3の計5冊です。
(中1・2で地理と歴史を交互に学習している場合、概ね中1が地理Ⅰと歴史Ⅰ、中2が地理Ⅱと歴史Ⅱの内容に該当します)
いずれの冊子も構成は同じで、各章の課・単元毎に
・学習
(文章形式による要点整理)
↓
・確認問題
(重要語句の穴埋め・一問一答形式による確認問題)
↓
・基本問題
(地図・写真・資料なども交えた基本問題)
↓
・練習問題
(「基本問題」より実践的な練習問題)
そして、各単元の最後には追加で
・まとめテスト
(章全体の総合問題、100点満点の配点付き)
↓
・文章記述対策コーナー
(よく出る記述問題を集中的に練習)
と、各章において重要語句を答える知識問題から記述問題まで、一通り演習できるようになっています。
※社会中3のみ、はじめの30ページに渡り「1・2年の復習」問題があり、地理や歴史のテキストと比較して非常にボリューミーです。
というより、地理・歴史
の方がⅠとⅡに分かれて
いる分だけ薄めってこと
でしょうね。
社会テキストに共通する大きな特徴の一つは
各課・単元における要点整理の詳しさ
英語や理科にも、各パート・単元はじめには学習内容の要点を解説するページがありました。
構成こそ同じですが、社会の要点整理ページは一味違う!
というのも、塾教材に限らず大体この手の解説というと、ページ数の関係上どうしても短く簡潔にならざるを得ません。
そんな中、この「定期テスト対策 ワーク」の社会では短文形式の文章スタイルで、見開き1ページ丸々使って学習内容の解説が書かれています。
これによって、各用語を単に丸暗記するのではなく、それぞれの意味や背景まで理解することが可能となるでしょう。
それでいて教科書よりは
短くまとまっているのが
良いところですね。
また、理科と同じく本誌テキストごとにカラー資料集が別冊として付属されるのも嬉しいポイントです。
地理では世界や日本各地の名所・イベントの写真が、歴史では章毎の日本と世界に関する年表および画像・写真が、そして中3社会では地理・歴史の一部と公民の詳細資料がカラー印刷でまとめられています。
社会では資料を見て考える問題も多いですし、年表を確認することで大まかな歴史の流れを把握するのにも役立つでしょう。
はじめに渡して放置するのではなく、授業において理解を深める為のツールにしたり、単元の学習が終わる度に読み返すなどして効果的に利用していきたいですね。
最後に
というわけで、いかがでしたか?
今後も、僕の塾で実際に使用している教材の中から、特にオススメの教材は随時ご紹介していく予定です。
ちなみに、同シリーズには小学生版の「ワーク」もあり、こちらも非常に良い教材ですので、そのうち別記事として改めて紹介するかもしれません。
ただ、小学生用の「ワーク」にしろ当記事で紹介した「定期テスト対策 ワーク」にしろ、一つだけ注意点があります。
それは
学校の定期テストが平均点未満の子には少しキツイ(かも)
ということ(特に数学)。
おおよその目安としては「平均点以上を目指す子」が主な対象となるでしょう。
あくまで目安ですので、
そこら辺は生徒の状況
を見て柔軟に判断すれば
大丈夫ですよ。
以上のことを踏まえて、もしテキストのことが気になった方、まずは実際に中身を見てみるのが良いかと思います。
エデュケーショナルネットワークの専用サイト、または以下の学習塾用教材の販売会社サイトで、各テキスト教材の試し読みができますよ↓
上記のサイトでは塾用教材の販売も行っていますので、見て気に入ったら会員登録やメール・FAXの送信を行うことで、すぐ購入することも可能です。
(購入方法・お支払方法などはサイトによって異なるため、詳しくは各サイトをご覧ください)
当記事の内容が、これから学習塾経営を始める予定の方・まだ経験が浅い方にとって、少しでもお役に立てることを願います。
【追記】
続編となる第2弾の塾用テキスト教材紹介記事を作成しましたので、よろしければコチラもご一読いただけたら幸いです↓
【関連記事】
「【塾用教材紹介②】学書「SPIRAL」」
コメント