2021年3月、石川県の過疎化が進む田舎町で個人塾を開業してから、早くも2年が経とうとしています。
厳密には、開業日からカウントすると2周年まで残り1ヶ月程ありますが、確定申告を行うにあたっての経営上の区切りは2022年の1月~12月。
つまり、開業2年目の売上や利益、税金などのデータが全て確定するわけです。
当ブログでは、私ゆうき塾長が実際に経営する個人塾について、今までにも何度か業績に関する各種数値の報告をしてきました。
自分で言うのも何ですが、個人の学習塾ブログの中で、これだけリアルな数値を赤裸々に公開しているサイトは他に無いと思います。
(そもそも、個人塾ブロガー自体そんなに多くないんですけど)
それに、もしも業績
が悪かったりしたら
超絶ハズイ
ですからね…。
それでも僕が公開を続けるのは
現在、塾の経営で思い悩んでいる個人事業主の皆さん
または
将来、個人塾を開業しようと志している皆さん
にとって、少しでも経営の参考になればと願ってのこと。
(まぁそんな崇高な理由の他に、ブログ収益目的っていうのも少なからずありますが…)
そっちの方は、未だ
明るい兆しが何一つ
見えてこないんです
けどね(泣)
そんなわけで、この記事では僕が経営する個人塾における、2年目の生徒数や売上・利益について一挙公開していきます☆
高齢者の割合が50%近くある田舎町で、果たして学習塾経営は成り立つのか!?
皆さん、どうか最後までご覧くださいませ。
田舎個人塾における開業2年目の生徒数
さて、まずは売上に直結する数値である生徒数の推移について見ていきましょう。
今回公開するのは、開業後10か月目にあたる2022年1月からの1年間における数値になります。
開業初年度は、はじめの半年は片手で数える程の人数でしたが、その後は一気に右肩上がり。
冬期講習会を境に、なんと20人を超える生徒数になったということは、1周年の報告記事で紹介した通りです。
(正直、こんな全く無名な個人塾が、田舎町に開業して1年目で2桁を優に超えるとは思っていませんでした)
ひとえに生徒・保護者の
皆様、そして家族の支え
があってこそですね。
ありがたや~。
1・2月の人数は既に過去記事に掲載済みではありますが、その後は一体どう移り変わっていったのでしょうか?
まさかの指数関数的な伸びを続けて、50人近くまで順調に増えていった?
それとも、まるでスカイダイビングのように急降下し、また猿でも数えられる程度の人数へと戻った?
田舎個人塾のリアルな経営状況を、詳細に一挙公開していきます。
それでは、どうぞ!
開業2年目の月別生徒数と学年構成
では早速、2022年の1年間における生徒数・学年構成の推移について、月別に見ていきましょう↓
月 | 生徒数 | 学年構成 |
2022年 1月 | 22名 | 【小学生】2名 【中1・2】3名 【中3】17名 【高校生】0名 |
2月 | 23名 | 【小学生】2名 【中1・2】4名 【中3】17名 【高校生】0名 |
3月 | 22名 | 【小学生】2名 【中1・2】4名 【中3】16名 【高校生】0名 |
4月 | 19名 | 【小学生】2名 【中1・2】8名 【中3】1名 【高校生】8名 |
5月 | 19名 | 【小学生】2名 【中1・2】8名 【中3】1名 【高校生】8名 |
6月 | 20名 | 【小学生】2名 【中1・2】7名 【中3】2名 【高校生】9名 |
7月 | 19名 | 【小学生】2名 【中1・2】8名 【中3】2名 【高校生】7名 |
8月 夏講 | 19名 | 【小学生】2名 【中1・2】8名 【中3】2名 【高校生】7名 |
9月 | 19名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】3名 【高校生】5名 |
10月 | 20名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】4名 【高校生】5名 |
11月 | 20名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】4名 【高校生】5名 |
12月 冬講 | 20名 | 【小学生】2名 【中1・2】9名 【中3】4名 【高校生】5名 |
おおぅ……。
何て言うか、こう日本の経済みたいな横這い状態ですね。
(少ぉ~しずつ下降してるように見えるところもまた…)
まぁ、本来なら生徒の8割強を占めていた中3生が、3月末で一斉に卒塾して
「中3生がゴッソリ抜けて大ピンチ!」
といった状況になることを危惧していたので、そう考えると幾分マシには見えます。
※開業当初では高校生を指導する予定はなかったんですが、生徒・保護者からの要望もあって、塾生に限り高校生になっても指導を継続することにしました。
結局、高校生活との両立
が出来ず徐々に減ってる
んですけどね…。
やはり、何でも安請け合いするのは双方にとって良くないですので、次年度からの高校継続については検討の余地ありです。
ただ、それよりも気になるのが
生徒数が伸び悩んでいる
ということ。
その原因は一体なんなのか、この一年を振り返って僕なりに考察してみました↓
生徒数が伸び悩んだ原因の考察
ズバリ、僕が考える生徒数が伸び悩んだ主な原因は以下の2つです。
・新聞折込など、オフラインでの集客・広告宣伝を一切しなかった
・メインターゲット層である中3生に通信教育の受講生が多かった
とりあえず、僕の指導力や授業の質は低下していないことを前提とさせていただきます。
うん、下がってない。
下がってない…よね?
まずは一つ目の原因についてですが、これに関しては完全に僕の怠慢でした。
いやね、なまじ1年目に生徒数がイイ感じに増えたものだから、つい思っちゃったわけですよ。
「これ、もうチラシとか配らなくてもいいんじゃね?」
特に新聞折込するとなると、こんな田舎町の狭い範囲でも数万円単位のお金がかかります。
そのくせ、肝心の宣伝効果はというと
タイミングを外すと微妙
となれば、極力やりたくないと思ってしまうのも無理からぬことでしょう。
(いや、ちゃんと適切な時期を見極めて行えれば、非常に良い広告媒体になるんですけどね)
ただ、地域性などにも
依るので、どうしても
百発百中ってわけには
なかなか…。
結果、開業初年度には約8万円かけていたチラシの新聞折込費用が、2年目は全くのゼロ!
費用が減ってヤッターと思いきや、それで生徒が来なければ何の意味もありません。
1年目に多かった中3が高校進学後、高校生の外部からの入塾を受け入れなかったこともあり、友達紹介で増える数も一気に減りました。
限られた学年の中では盛り上がりを見せても、その学年がいなくなった途端に知名度は激減。
一時的な人気に惑わされず、定期的・継続的な広告宣伝活動により、地域の人々に広く認知してもらうことの大切さを改めて痛感した次第です。
うーん、学習塾の集客、
難しいっっ!!
これが中2以下、特に小学生が増えなかった一番の原因だったように思います。
一方で、受験学年である中3生が思うように増えなかった理由は、本当にそれだけだったのか?
他にも何かあるのではないかと考え、数少ない中3の通塾生にも聞き込みをして得た結論は
通信教育の受講生が多かった
ということ。
(※当社調べ)
念の為に確認しておくと、通信教育というのはテキストやプリントなどの印刷物や、タブレットなどのオンライン教材をもとに提供される教育サービスのことです。
有名どころを挙げると
・チャレンジ/進研ゼミ
・東進オンライン学校
・Z会
・四谷大塚
・スマイルゼミ
・スタディサプリ
・サブスタ
あたりですかね。
どれも知名度モンスター
ばかり…(白目)
どうも聞いた感じだと、今年度の中3は結構長く進研ゼミを受講している子が多いとのこと。
(親世代が子供の頃からありますし、田舎では「通信教育といえば進研ゼミ」なんでしょうかね)
こんなゲーセンの一つも無いド田舎であっても、通信教育なら何も関係なく受講できますから、田舎の個人塾にとっては最大の天敵と言えるでしょう。
いや、分かってますよ?
通信教育でも何でも、順調に子ども達の学力が向上するのは喜ばしいことです。
それでも…
入塾する子が少ないのは寂しいじゃん!
何か負けた気分になって悔しいじゃん!
(別に、生徒は講師の寂しさを紛らわせる為の存在じゃありませんし、教育に勝ち負けとかも無いんですけど)
とまぁ、他責に走って愚痴り散らかすのは見苦しいですし、生徒数の検証は本記事の主旨とは少々ズレますので早々に切り上げます。
3年目以降に向けて、
何かしらの対応策は
考えますけどね。
続いては、お待ちかねの売上・利益に関する報告をどうぞ↓
田舎個人塾における開業2年目の売上・経費・利益
「学習塾を開業したい!」
なんて思っても、なかなか一歩を踏み出す勇気が持てない方は多いでしょう。
おそらく、独立・開業における最大の障壁は
ちゃんと稼げるのか?
という、収益の見通しが立たないことへの不安だと思います。
そんな皆さんの不安を少しでも軽くする方法の一つは
リアルな実態を知るということ。
というわけで、以前の記事では、僕が実際に経営している塾の開業1年目における収益を報告しました。
まぁアレは知ることで
もっと不安になる内容
でしたけどね…。
1年目の記事と合わせて今回の記事をご覧いただくことで、個人塾経営というものの実情について、かなり鮮明に知ることが出来るでしょう。
ただし、あくまで私ゆうき塾長ただ一人の例ですので、どうか悲観的に受け止め過ぎないで下さい。
「これくらいの売上なら、自分でも超えられそう!」
という程度に、ポジティブに捉えていただけたら幸いです。
開業2年目の月別売上と年間売上高
それでは、石川県の田舎町で個人塾を開業して2年目の売上高を、月別に分けて見ていきましょう↓
月 | 売上 |
2022年 1月 冬講 | 638,500円 |
2月 | 377,000円 |
3月 | 303,500円 |
4月 | 223,000円 |
5月 | 203,000円 |
6月 | 189,500円 |
7月 | 223,000円 |
8月 夏講 | 330,000円 |
9月 | 236,000円 |
10月 | 243,500円 |
11月 | 248,000円 |
12月 | 224,000円 |
※上記の表には、毎月の授業料だけでなく季節講習会や定期テスト対策講座といった各種イベントの売上、入塾金なども全て含まれています。
——以上、1月~12月までの売上を合わせた、年間の売上高は
343万9千円!
お、おぉ~~これは……
ど、どうなんだろう??
開業するまでは雇われ講師だったもんだから、年間売上って聞いても今一つピンとこないんですよねぇ。
ただ、開業初年度の売上と比較すると、今年度は幾分かマシのような…。
むしろ、正直この金額だけ見ると、田舎の開業2年目にしては悪くないんじゃないかと思えてしまいます。
しかし!
ためしに12で割って月額換算してみると
28万6583円
僕の年齢を考えると(考えたくはないですけど)、たとえ過疎化が進む田舎町ということを考慮にいれても、手放しに喜べるものではありません。
なにせ、会社員なら
厚生年金やボーナス
なども付いてきます
からねぇ。
毎月決まった額が保証される、安定という名のメンタル報酬もセットでついてくる給料と比べたら、かなり分が悪いように思えます。
そして、最も重要な点は、この金額は決して丸ごと自分の好きに使っていいお金ってわけじゃーないということ。
昨年度は赤字だったので詳しくは触れませんでしたが、ここから色んな金額がゴッソリと差っ引かれることになる為、手元に残るお金はもっと少なくなるんです。
つまり
毎月28万円は幻想
ということ。
なん…だと…!?
以下では、売上から引かれていく項目と、より詳しい利益について一つずつ見ていきましょう。
開業2年目の経費と粗利益
まずは、事業に関係する支出「経費」と、事業の収入から経費を引いた「粗利益」を調べていきます。
経費については、過去記事では「固定費」と「変動費」に分類し、概算のみ公表しました。
ですが、その分け方だと経費にならない支出も含まれることになり、後ほど行う税金の計算が上手く出来ません。
なので、今回は事業と関係の無い生活費などの支出には殆ど触れませんので、その点どうかご了承ください。
生活費やプライベート
の支出は、最後に算出
する手取り額から払う
ことになりますね。
つまり、普段の生活で使っている食費や携帯電話料金などは、これから挙げる経費の一覧には含まれないということです。
(携帯電話はビジネスとプライベートで兼用しているので、本来なら料金の一部は通信費として経費にできるんですけど、計算が面倒なので経費には入れておりません)
では、前置きはこれくらいにして、2年目の個人塾経営において発生した経費を見ていきましょう↓
【経費】
・地代家賃:480,000円
(家賃/月40,000円×12ヶ月)
・水道光熱費:59,000円
(電気代/月およそ5,000円)
※ガス不使用・水道代無料
・通信費:363,000円
(教材ソフト利用料)
・消耗品費:59,164円
(事務用品・日用品など)
・教材費:85,992円
(塾用テキスト教材)
・広告宣伝費:12,100円
(電話帳への掲載費用)
・火災保険料:8,550円
(三井住友海上火災保険)
計106万7,806円
やはりというか何というか、改めて見ると1年分の家賃は中々えぐい…。
(それでも、1F事業用物件としては破格だと思いますけどね)
それと、教材ソフト「eトレ」の利用料も結構な割合を占めています。
ただ、このeトレに関しては今年2023年3月末いっぱいで契約を解除する予定ですので、3年目以降通信費は大分抑えられそうです。
その分テキスト教材を
大量に購入するので、
今度は教材費の割合が
高くなりますけど。
また、今年はチラシの新聞折込を行っていない為、広告宣伝費は殆どかりませんでした。
(本当は電話帳の掲載もしたくなかったんですが、営業の方に押し切られる形に…)
消耗品や教材費については、あまりケチるのは塾の品質に少なからず悪影響でしょうから、ひとまず深く考えないようにしておきます。
というわけで、以上の数値をもとに、個人塾経営2年目の粗利益を見ていきましょう。
粗利益というのは、ざっくり言うと税金が引かれる前の利益のこと。
その計算方法は以下の通りです↓
(粗利益)=(売上)-(経費)
ではでは、これまでに出した売上と経費の数値を代入して粗利益を求めると…
3,439,000-1,067,806
=2,371,194(円)
おおぅ…これまた
随分ゴッソリと
削られましたね…。
比較的ランニングコストの低そうな学習塾でもコレとは、いやはや事業経営の難しさを改めて痛感する次第です。
さて、前述した通り、この粗利益というのは入ってきたお金から出ていったお金を引いた金額になります。
では、これこそが手元に残るお金なのかと思いきや、ところがドッコイ!
まだ残ってるんですよ…忘れたくても忘れちゃいけない存在が…。
そう
税金です。
つまり、最終的な手残り金額はもう少し減るということ。
ひ、ひえぇ~…。
というわけで、続いては上記の粗利益から税金額を計算するのに欠かせない数値、控除について見ていきましょう。
開業2年目の各種控除
皆さんは「控除」という言葉をご存知でしょうか?
社会人の方なら、年末調整の際に経理担当者の口からチョロっと耳にするかもしれません。
控除とは「金額を差し引く」という意味です。
私達が支払う税金というものは、前述した粗利益から各種控除の額を引いた「課税所得」に税率をかけて求められます。
つまり、控除額が多いほど課税所得は少なくなり、最終的な税金額が減ってハッピーってこと。
いや、まぁ国にとっては
全っ然ハッピーじゃない
んですけどね。
それでも、控除は国が認めている貴重な節税手段ですので、ぜひ最大限に使わせてもらいます。
開業1年目の収支報告では、哀しいかな明らかに赤字で利益が出てなかった為、控除については記載しませんでした。
ですが、この2年目は粗利益まで計算して黒字確定。
なので、今回は各種控除についても余さず公開しちゃいます。
それでは、私ゆうき塾長の確定申告における各種控除と、それぞれの金額はコチラ↓
【控除】
・社会保険料:194,910円
(国民年金保険料)
・国民健康保険料:72,600円
・個人年金保険料:120,000円
(JA共済・定期年金)
・一般生命保険料:91,825円
(JA共済・終身保険)
・地震保険料:1,450円
(三井住友海上火災保険)
・繰延資産償却:412,896円
(前年度の開業費)
・基礎控除:480,000円
(国から皆一律に与えられる)
・青色申告特別控除:650,000円
(条件付き青色申告が必要)
計2023,681円
半分以上は年金・保険関係ですね。
特に国民年金と国民健康保険は加入義務がありますので、知らない方はいないかと思います。
(会社員の方は「国民健康保険(国保)」ではなく「健康保険(健保)」ですが)
その他の保険は僕が個人的に入ってるものです。
火災保険・地震保険は
賃貸契約する上で必須
なんで、半ば強制加入
ですけどね。
(どうでもいいですけど、火災保険料は経費で地震保険料は控除ってメチャクチャややこしいな…)
繰延資産償却っていうのは、前年度の開業費用を今年度に持ち越して経費にするということ。
なにせ前年度は大赤字で、開業費を経費にする必要が殆ど無かったもんですから、ゴッソリ残ってました。
本来なら経費に入れる項目ですが、開業2年目の出費ではないということから、本記事では控除と同じ枠で計算します。
また、基礎控除というのは納税する人に一律で与えられる控除のこと。
(立場や所得によって金額は異なりますけどね)
48万円はデカいわ。
ありがたや~。
最後の青色申告特別控除については、過去記事の中で既に解説していますので、気になる方はコチラ↓をご覧ください。
さて、そんなわけで計202万3,681円が控除ということで、この額を粗利益から引いて税金が算出されます。
では、以下で詳しく見ていきましょう。
開業2年目の税金と所得・利益
それじゃあ、売上・経費・控除をもとに課税所得を計算して、各種税金の額を求めていきます。
前述の通り、課税所得というのは粗利益(売上-経費)から控除を引いたもので、この額に税率をかけて出されるのが税金額です。
※固定資産税や自動車税などについては、税額と課税所得に何の関係もありません。
まぁどちらも僕には
無縁ですけどね。
ということで、以下の式を計算して課税所得を見てみましょう。
(課税所得)=(売上)-(経費)-(控除)
3,439,000-1,067,806-2,023,681
=347,513(円)
さぁ、これでいよいよ税金額を求めることができるわけですが、一口に税金と言っても種類は様々です。
個人事業主に関係する税金だけでも、ざっくり以下の5つが挙げられます↓
・所得税
→国税。課税所得の金額に応じて段階的に税率が高くなる、累進課税方式で計算される。
・復興特別所得税
→国税。所得税額の2.1%で、東日本大震災の復興に充てるお金。2037年まで徴収予定。
・住民税
→地方税。所得割(課税所得の10%)と均等割(定額5,000円)の2種類を合わせて支払う。
・個人事業税
→地方税。粗利益が290万円を超える場合に納税する。なので、今回は納税不要。
・消費税
→国税&地方税。年間売上が1,000万円を超える場合に納税する。なので、今回は納税不要。
駆け出しながら僕も事業主ですから、いずれは年収1,000万円にまで達して、消費税を納税する立場にまで自分の塾を繁栄させたいものです。
(できるだけ税金は払いたくないですけど)
しかしながら、それにはまだ流石にハードルが高過ぎるので、とりあえずは個人事業税を納税することを目下の目標にしたいと思います。
(できるだけ税金は払いたくないですけど)
あ、いや、決して
脱税とかはしない
ですよ、ホント。
でわでわ、順番に税金額を計算していきましょう。
①所得税(課税所得が1,000円~1,949,000円までは税率5%)
347,513×0.05
=17,376(円)
②復興特別所得税(所得税額の2.1%)
17,376×0.021
=365(円)
③住民税(均等割と所得割の合計)
・均等割
市町村民税3,500円+都道府県民税1,500円
=5,000(円)
・所得割(課税所得の10%)
347,513×0.1
=34,751(円)
よって、住民税は
5,000+34,751
=39,751(円)
以上、所得税・復興特別所得税および住民税を算出しました。
これらを合計した、開業2年目における税金の総額は
17,376+365+39,751
=57,492(円)
なんか…思った程は
かかりませんね。
それだけ、まだまだ年間売上が少ないということでしょうか。
また、前年度の開業費から結構な額を繰り越して、今年度の経費にできたもの大きかったと思います。
(今更ですが、青色申告特別控除も相当な控除額ですし)
では最後に、税金を支払った後に残る「純利益」を見て、本記事の〆としましょう。
純利益というのは、売上から諸々の支出を差し引いて残る金額、つまりは生活費を含めた自由に使える手取り額のことです。
以下の式で計算するわけですが、もう粗利益と税金額まで出しているので、パパッと求めちゃいますね。
(純利益)=(粗利益)-(税金)
2,371,194-57,492
=2,313,702(円)
ここから生活費や趣味・娯楽費、年金や保険料の支払い等を行っていくことになります。
ちなみに、12で割って月収換算してみると
2,313,702÷12
=192,808(円)
月の手取り19万2808円ですね…。
う~~ん、
超絶ハズイ…っ!
最後に
というわけで、いかがでしたか?
田舎町の個人塾における経営状況が、少しは伝わったでしょうか。
今回も個人情報ギリギリの、かなりリアルな数値をご紹介できたのではないかなーと思います。
「学習塾を開業したいけど、勇気が持てない…」
「今の塾の経営が上手くいかない…」
そういった方々に、何か少しでも経営のヒントなど価値を提供できたら幸いです。
もしも絶望を提供して
しまっていたとしたら
誠にゴメンナサイっ!
おかげ様で、以前公開した開業1周年の数値報告記事には、これまでに幾つもコメントを戴きました。
今後の執筆活動に励みとなっており、この場を借りて改めて感謝申し上げます。
今回の記事でも、ご感想や意見など、何かあれば是非コメント下さい☆
【追記】2024年4月
この記事を執筆してから1年が経ち、新たに開業三周年を記念した数値報告記事を作成しましたので、よろしければ是非ご一読ください↓
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