前回は
「生徒・子供との接し方」
というテーマで、生徒・子供との適切な距離感と位置関係について、パーソナルスペースとスティンザー効果をもとに解説しました。
(詳しくは以下のリンクからどうぞ↓)
ってなわけで、今回は接した後、話す時に気を付けたいポイントを紹介していきます。
![](https://courage-education.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/man.png)
そんなの、自分の好きに
話せばいいじゃん。
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それで大丈夫なのは
極一部の人だけです。
それに、大人同士の会話よりも生徒・子供相手の方が、話す時の姿勢や発する言葉をよく考える必要があります。
せっかく最適な距離感・位置関係で接しても、話し方のせいで悪い印象を与えてしまっては目も当てられません。
知らず知らずの内に生徒・子供から嫌われてしまうという人は、以下で挙げるポイントを参考に自分の行動を振り返ってみましょう。
本記事を読んだ皆さんが、生徒・子供と円満な関係を築けることを切に願います。
生徒と話す時の姿勢
さて、まずは話す時の姿勢についてです。
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いやいや、姿勢って…
そんな、就職面接じゃ
ないんだから。
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失礼な態度はNGという
意味では、似たような
ものです。
それに、子供は大人の姿勢・態度に敏感で、なおかつストレス耐性が高くありません。
「子供相手だから」
と舐めた態度をとっていると、子供からの信頼を得るのは難しいでしょう。
ここでは姿勢に関する重要なポイントを2点ご紹介します。
それでは、どうぞ!
他の作業をする手は止める
これは話しかける時というより話しかけられる時に多いですが、忙しいとつい作業を続けながら生徒の話を聞いてしまいませんか?
例えると、話してるのにパソコンばかり見てカタカタ鳴らしながら、時折「ふんふん」とか相槌を打って聞いてるアピールする感じ。
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他にもスマホ触りながら
とか採点しながらとかも
可能性ありますね。
これでは、万が一しっかり聞いていたとしても
片手間感がハンパない。
生徒・子供の立場からしたら、まるで自分のことを雑に扱われているように感じるでしょう。
大人の方でも経験あると思いますが、自分の話を真剣に聞いてもらえないのって結構ショックじゃないですか?
子供が大人に話しかけるのって少なからず勇気が要る行為だと思いますが、その上でこんな酷い扱いを受けたら、もう次から話しかける気が失せてしまいます。
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これじゃ信頼関係を築く
どころではないですよ。
また、このような対応をすることは自身の塾そのものの信用・信頼にも大きく関わるでしょう。
どれだけ忙しかろうが、教室を開けて生徒を招き入れている時点で教育サービスを提供している真っ最中。
いかなる理由があろうとも、開校時間=営業時間の内は顧客(生徒・保護者)への対応が最優先であり、片手間は許されません。
それにも関わらず、忙しさのあまり生徒対応が二の次になるようでは、教育サービスを提供する学習塾としての評価が下がってしまうのも当然です。
「生徒に与える印象」
「サービス業としての責任」
どちらの観点から見ても、他の作業をしながら話を聞くのは絶対にNGと言えるでしょう。
目線の高さを合わせて笑顔
座って勉強する生徒を前に、大人がフツーに立ったら大抵の場合は大人の目線の方が高くなるはずです。
そうでなくとも、小学生や背の低い中学生が相手となれば、お互い立っていても必然的に大人が子供を見下ろす形になるのではないでしょうか。
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いやまぁ、小学生並みに
背が低いっていう講師
なら別ですけど。
いずれにせよ、余程の特別な状況でない限りは、自分の目線が生徒・子供よりも高くなり過ぎるのは極力避けた方が良いでしょう。
理由は2つで、生徒にとっては↓
①見下された気持ちになる
②威圧感や恐怖を覚える
というように、負の感情を抱きやすいからです。
これも前項と同じで、自分が本当に威圧をかけようとしているか・見下しているかどうかは関係ありません。
大事なのは
生徒・子供はそう感じ易い
ということ。
ですので、自分の目線が高いなと感じたら、しゃがむ・中腰になるなど意識的に目線を下げると良いでしょう。
生徒と話す時の言葉遣い
![NGワード](https://courage-education.com/wp-content/uploads/2021/10/ng-words-1024x538.jpg)
距離感よし!
位置関係よし!
作業停止よし!
目線の高さよし!
となれば、残るは
「話す時の言葉遣い」
についてです。
![ゆうき塾長](https://courage-education.com/wp-content/uploads/2021/05/e2dc9c5d0b47e7a584e13fdda9475b8d.jpg)
さらに具体的な話す内容
については、要望あれば
別の記事でまとめたいと
思います。
ここでは、僕が生徒対応する上で特に気を付けている2点をご紹介します。
もしも心当たりがあるという方は、早急に現状の言葉遣いを直すことをご検討下さい。
それでは、どうぞ!
とにかくD言葉はNG!
皆さんは
D言葉
ってご存知でしょうか?
D言葉というのは
「だって、…」
「だから、…」
「でも、…」
というような、ローマ字で書いた時の頭文字がDになる否定的な言葉のことです。
語り始めに何かとD言葉を使いがちな人、皆さんの周りにもいません?
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僕の周りにもいます。
大抵の場合、本人は無意識に言っているようなので、もう癖になってるんでしょうね。
ただ、聞く側にとっては
心底イラッとする。
D言葉って後に否定的な内容が続くイメージがある上に、何だか見下されているような・怒られているような気分になるんですよね。
このように感じるのは子供も同じです。
むしろ、叱られる経験が身近にある子供達の方が、D言葉に対して敏感に反応します。
そして不幸なことに、このD言葉を浴びせられる可能性が高いのも子供達です。
なぜなら、D言葉は教育の場面で使われがちな言葉だから。
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? そうなの??
![ゆうき塾長](https://courage-education.com/wp-content/uploads/2021/05/e2dc9c5d0b47e7a584e13fdda9475b8d.jpg)
そりゃもう、気を抜くと
すぐ使ってしまいそうに
なりますからね。
指導・説明をしても上手く意図が伝わらない…。
こういうことは、教育する立場の人なら誰しも経験したことがあるでしょう。
そんな時、ついついイラついて
「だから、(さっきも言ったけど)それは…」
っていう具合に、思わず声を荒げて言ってしまいがちです。
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D言葉ではないですが
「いや、…」とか
「違う違う、…」とか
「そうじゃなくて、…」
等も使いがちですね。
ですが、こういった言い方は子供を酷く傷つけてしまいます。
さらには、質問したり聞き返したりするのがダメな事なんだと感じてしまい、疑問に思ったことがあっても訊くことが出来なくなるでしょう。
そのような生徒を指導することの大変さは、教育者の方なら重々承知のことかと存じます。
しかし、生徒がそのような思考になってしまう原因が自分にあるかもしれないということは、どうか心に留めておいて下さい。
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僕も気を付けます…!
※D言葉については、カスタマーサービスにおけるクレーム対応の現場で話題にされることが多いようですね。
どうやら、クレーム対応の際にはD言葉をS言葉に変換することが大切だとのこと。
教育の現場でS言葉に変換するわけにはいきませんが、学校や個人塾でも保護者への接客・クレーム対応スキルは重要ですので、詳細について気になる方は以下の書籍をご覧ください↓
相手に合わせて分かりやすい言葉を選ぶ
塾では小学生や中学生、高校生といった幅広い年齢の子供達と話すことになるでしょう。
誰に対しても分け隔てなく接するのは勿論ですが、だからといって誰に対しても同じ言葉遣いで話をするのは少々問題です。
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えっ、何か問題ある?
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ハイ。特に小学生相手
は要注意ですね。
というのも、大人と子供とでは語彙力がまるで違います。
高校生くらいになると大人と大差ない子もいますが、小学生となるとそうはいきません。
小学生にとって難しい言葉や馴染みの無い言葉は知らない・よく分からないが当たり前と考えた方が良いでしょう。
あなたが勉強内容についてどれだけ分かりやすく丁寧に説明したとしても、その端々に聞き慣れない言葉があっては理解が阻害されて、折角の説明も台無しです。
また、子供によっては難しい言葉ばかり使われると
「こんな言葉も知らないの?」
「知ってて当然だよね?」
とバカにされた気分になるかもしれません。
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大人でも、相手から自分
が分からない言葉ばかり
使われたら嫌ですよね。
逆に、ある程度の語彙力がある子に簡単な言葉ばかり使うと、見下しているように聞こえてしまいます。
なので、年齢や子供の語彙力を考慮して、適切な言葉を取捨選択して話をすることが大切でしょう。
最後に
というわけで、いかがでしたか?
前回の「接し方」と同様に、話し方も生徒からの印象を大きく左右します。
ただ、話し方は一朝一夕では直せません。
人としての中身ではなく、話し方一つで嫌われてしまっては
「自分はこういう話し方だから仕方ない」
と開き直りたくなる気持ちにもなるでしょう。
ですが、話し方が個人の自由であるのと同じく、印象で人を好き・嫌いになるのも個人の自由。
教育する上で生徒・子供と円満な関係を築くためにも、自身の魅力を際立たせるためにも、ぜひ自分の話し方を見直す機会を設けてみて下さい。
本記事がその一助となれば幸いです。
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